はじめに
本記事は株式会社ポムスタディが作成(監修)しています。
2020年創業のWEBコンサルティング会社。MA・SFA・CRM等の各種ツールの運用も得意としており、少人数・低予算から実施できるマーケティング施策を活用したコンサルティングを行なっています。
※記事の内容には正確性を期すようにしておりますが、万が一事実と異なる掲載がございましたら、ご指摘ください。
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DXとは?
DXとは「Digital Transformation」の略であり、企業がデータとデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することです。
DXとは「デジタル化による変革」を指す広義のデジタル改革のことです。
DXのメリット
・効率性、生産性、精度の向上が期待できる。
・より柔軟な市場への対応が可能となる。
・新しいビジネスモデルの確立が期待できる。
・優れた顧客体験の提供が可能となる。
・部門間の連携がより円滑になる。
・優れた分析が可能となる。
DXのデメリット
・導入コストがかかるが、すぐには効果がでない場合もある。
・現場の理解が得られなければ、既存システムからの移行が困難な場合もある。
・失敗した際の顧客体験の悪化および顧客信頼の喪失リスクが有る。
・正しく情報を扱わないと、情報漏えいのリスクが出てくる。
DXの具体例
いわゆるDXでよく挙げられる施策やツールを挙げ、それぞれに対して成功事例を紹介します。
MA(マーケティング・オートメーション)ツール
MAツールとは、Marketing Automation(マーケティング・オートメーション)の頭文字から名前をつけられたツールのことで、日本語に直すとマーケティング活動を自動化するためのツールのことです。
MAツールについて詳しく知りたいあなたは以下の記事をご覧ください。
本記事では事例について詳しく解説し、実際にどのようにMAツールがDXに貢献できるのかを確認していきます。
実例① ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社ーMarketo
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は、IOT商材のマーケティングに課題を感じており、未認知層に対する情報発信やセミナー実施など、見込み顧客獲得プロセスの効率化を求めて、MAツールであるマルケトの導入を行ないました。結果的に、1つの施策を丸ごとコピーして横展開できるため、多数の商材を少人数でも効率的に扱える体制を実現できています。
【出典】ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社丨導入事例
実例② デイブレイク株式会社ーSatori
デイブレイク株式会社は、革新的な特殊冷凍技術とITという両輪を駆使した今注目のFooDTech系スタートアップです。2013年7月に4人で設立したベンチャー企業で、少ないリソースの中でより効率的に動くためには、MAを導入するのが最適解ではないかと考えて導入に至りました。ステップメールの自動化やWEB上での接客機能などを付け加えることで、リード獲得30%、商談化率は50%アップしました。
MAツールの画面例
上記の画面は弊社でも利用しているMAツール(Hubspot)の画面の一例です。この画面ではセミナー参加者に参加後のお礼メールを一斉送信し、その後の経過を分析した画面となっています。開封率や誰がメール内のリンクをクリックしたかなどが一目でわかるようになっており、営業からのフォローがしやすくなっています。マーケティングと営業がコミュニケーションを取らずとも、社内でMAツールを導入すれば新しい見込み客の情報も一目瞭然です。
SFA(セールスフォース・オートメーション)ツール
SFAツールは、営業が持っている営業活動情報を共有するためのシステムのことであり、以下に記載するような多彩な使い方が可能です。SFAについて詳しく知りたいあなたはこちらの記事をご覧ください。
SFAツールの使い方
① 日報入力の効率化
いつでもどこでも日報を入力できるので、直帰中に日報を入力することも可能です。
② 客先訪問前に顧客情報やスケジュールの確認を行う
過去に入力した営業情報はすべて確認したいときに確認が可能です。特に訪問前に情報を改めて確認しておくとコミュニケーションが円滑になります。
③ 資料・見積書の作成を効率化
過去の類似案件を参照して、クラウド上に保存されている同じ資料を送ったり、類似の見積書を作成することができる。
④ KPIや営業進捗を常にモニタリング&レポート化が可能
営業が自身のかかえる案件の進捗状況を確認できるのはもちろん、上司がリアルタイムにチームメンバーの成績を確認し、問題がありそうな営業担当者に的確なアドバイスを行うことが可能。
実例① 株式会社ビズリーチーSalesforce
ビズリーチでは2011年頃にSalesforceを初導入したが、実際には十分には使いこなしていない状況で、商談情報などは各営業部員がスプレッドシートで個別に管理し、ホワイトボード上に書き出して情報共有を図っていました。また共有される情報もリアルタイムな情報ではありませんでした。
その後、トップダウンによる改革を行い、2017年8月頃に社内の最も大きな営業部門で月当たりの商談成約率が従来のおよそ2倍に跳ね上がりました。さらに、Salesforceでリアルタイムに顧客情報の更新を行うようになったことで、課題となっていた予測と実績のズレの問題も解消されています。
出典:ビズリーチ - 導入事例 | セールスフォース・ドットコム
実例② 株式会社favyーSenses
株式会社favyでは、高速でPDCAを回して営業の勝ちパターンを見つけるためにSFAが必要だったと考えてSensesの導入に至りました。導入後、実際に勝ちパターンが見つかり、設立して2年目で月間100社くらいを営業5人で受注出来ています。加えて、施策の効果はSFAを見て把握することでコミュニケーションロスが減り、生産性も向上しています。
出典:株式会社favy「Sensesは高速でPDCAを回す為にベストなSFAです。
CRMツール
CRMツールは「顧客関係管理」ツールのことで、顧客対応の部門で多く利用されます。以下に記載するような多彩な使い方が可能です。CRMについて詳しく知りたいあなたはこちらの記事をご覧ください。
CRMツールの使い方
① 顧客情報やステータスの管理を一元化
顧客情報や、顧客と現在どのような活動をしているか、WEB上の行動履歴などの情報を一元化して管理することが出来ます。社内での引き継ぎなどが最小限になります。
② お問い合わせをチケットとして案件別に管理
お客様からのサポートの問い合わせの履歴管理もCRM上で行うことが出来ます。次回の類似トラブル対応の参考となります。
③ お客様にスコアをつけて、アクションを明確化できる
MA同様(あるいはMAと連携して)スコアリングすることで、重要度やロイヤリティ、チャーンリスクに応じたアクションを明確化できます。サービスの質も均一化され、担当者ごとのばらつきが軽減できます。
④ 管理者による全体管理がしやすくなる
マネージャーはチームの動きを可視化でき、より根本的な問題の解決に時間を割くことが出来ます。
実例① 株式会社星野リゾートーZoho CRM
星野リゾートではもともとエクセルで来館管理をしてきましたが、「ファイル紛失のリスク」や「共有作業の煩雑さ」を考慮し、2013年6月にクラウド型顧客管理「Zoho CRM」の本格導入を始めました。Web からの予約はAPIで直接Zoho CRMに取り込む事で、入力の手間を削減できました。またZoho CRM導入により、来館予約のキャンセル率が50%減となりました。CRMを導入することで「予約から来館までの期間が一定日数を超えるとキャンセル率が上がる」というような法則が見えてきたことが、キャンセル率低減の理由です。
出典:大手企業の失敗しない労働コスト削減の秘訣とは|Zoho CRM導入事例
実例② 株式会社ランドネットーHubspot CRM
不動産投資事業を主軸とする株式会社ランドネットでは、投資を考えている見込み客の情報管理に課題を感じ、HubSpotを導入しました。結果的にどの流入経路からきた顧客に対してどうアプローチしているのかが可視化され、顧客の状況をより把握できるようになりました。また案件ごとに適切なコミュニケーションが取りやすくなり、セミナーからの面談申込数が増加しました。
まとめ
いわゆるDXに含まれるMA・SFA・CRMに共通するのは、いずれも業務効率化に寄与すること、また事前の設計や説明が重要であることでした。DXは非常に便利ですが、導入の仕方一つで社内から歓迎されることも、ブーイングを食らうこともありえます。利用可能な予算や自社サービスの内容・性質などから適切なやり方を考えてから導入するようにしましょう。
事例をもっと見たいという方は、各事例の出典URLを見ていただくと、ツールごとに他の事例も数多く出てきます。すべて記載すると数百〜数千の数になってしますので、今回取り扱っていませんが、同業他社の事例などを探してみると参考になります。
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